外壁材にはモルタルやサイディングボード、ALCなどの種類があり、現在の戸建住宅の場合は、サイディングボードが多く採用されています。
サイディングボードはレンガ調や石目調、タイル調など意匠性に優れる柄が施されており、すてきな外観を演出してくれます。
サイディングボードも経年劣化してくると色あせやチョーキング、汚れの目立ちなどの症状が現れ、塗装が必要になってきます。
外壁塗装は一般的に塗りつぶしで行われることが多いです。塗りつぶしとなるとサイディングボードの柄も消えてしまうデメリットがあります。
「できれば柄を活かして塗装がしたい」
そうお考えの方は、クリア塗装がおすすめです。
クリア塗装は顔料を含まない透明な塗料で塗装しますので、サイディングボードの柄を損なわずに塗装できます。
サイディングボードの柄が気に入っている方はとても魅力的な塗装方法ですよね。
クリア塗装は通常の塗装方法にはない注意すべきポイントもありますので、ぜひここでご紹介する内容を覚えておきましょう!
【サイディングならクリア塗装がおすすめ!】
外壁や屋根に使用する塗料は「樹脂+顔料+添加剤+希釈剤」で構成されています。
クリア塗装も基本的な構成は同じですが、色の元となる顔料は含まず、無色透明の塗料になっています。
色がついていませんから、サイディングの柄を損なわずに外壁の機能性や保護性能を向上させることができます。
こちらの「塗料について」もご参考にしてください。
【クリア塗装のメリット】
それではクリア塗装の魅力を見ていきましょう。クリア塗装は様々なメリットがありますので、塗装方法をご検討する上でご参考にしてください。
【模様を損なわない】
なんといってもクリア塗装の魅力は、サイディングボードの柄を損なわずに塗装できることです。
前述しましたが、外壁塗装は塗りつぶしで行われるのが一般的です。しかし、サイディングボードは現在の戸建住宅の外壁に多く採用されたことによってクリア塗装をご希望している方が多くなりました。
昔の住宅はサイディングボードの普及は少なく、モルタル外壁が一般的でした。モルタル外壁はクリア塗装で行われることはなく、塗りつぶしが一般的です。
そのため、外壁塗装で塗りつぶしが多いと言われるのは、サイディングボードよりもモルタル外壁のお家が多かったからと言えるでしょう。
ですから、クリア塗装はけっして珍しい塗装方法ではなく、採用されることが多くなった塗装方法なのです。
「サイディングの柄を活かして塗装したい」
そう希望されている方は、ぜひクリア塗装をご検討してもらいたいです。
【チョーキングが発生しない】
チョーキングは塗装が劣化したときに現れる症状の一つです。
クリア塗装ではチョーキングが発生しないという特徴があります。
チョーキングとは塗料の樹脂成分が劣化して、顔料が白い粉となって浮き出てくる現象のことです。チョーキングが発生すると、外壁が全体的に白くぼやけた見た目になってきます。
なぜクリア塗装だとチョーキングが発生しないかというと、クリア塗料は顔料が含まれていないからです。
ただし、チョーキングは劣化の度合いを図るサインでもありますので、メンテナンスのタイミングを逃してしまわないように注意が必要です。
劣化症状についてはこちらの「外壁塗装は必要?建物の劣化症状を解説します!」をご覧ください。
【光沢感や汚れがつきにくくなり、美化性が向上する】
サイディングは劣化するとツヤをなくし、汚れもつきやすくなります。クリア塗装することで、光沢感が復活し、美しい外観を取り戻すことができます。
光沢感を抑えたいというニーズにも応えており、「つや消し・つや有り・3分つや」など光沢の度合を選べます。
また、親水性塗膜を形成するクリア塗料なら、汚れがつきにくく、防カビ性・防藻性を備えているもの、紫外線に対して耐性があり、耐久性に優れているなど性能も申し分ないです。
クリア塗料は「シリコン」「フッ素」「無機」などから選ぶこともできます。
【クリア塗装のデメリット】
クリア塗装のメリットだけでなく、デメリットについても押させておくことが大切です。
とくにデメリットの中には、クリア塗装ができない内容も含まれていますので、ぜひチェックしておいてください!
【劣化が進んでいると隠すことができない】
クリア塗装は無色透明なため、サイディングボードの柄を活かすことができる反面、傷やクラック、チョーキングなど劣化が進んでいると、クリア塗装してもそのまま劣化しているところが表に出てきてしまう欠点があります。
クリア塗装で注意すべきことが、この劣化の度合いです。
あまりに劣化が進んでいる場合は、クリア塗装だときれいに仕上がらない可能性があります。
クリア塗装で行いたい方は、劣化が進む前に塗装することが大切です。
【クリア塗装できないサイディングがある】
フッ素コーティング、光触媒、無機コーティングがされているサイディングは、塗装が付着しにくい性質があります。
塗装が付着しにくいサイディングを「難付着サイディング」と呼んでいます。
難付着サイディングは塗装するときに付着力を高めるために、難付着サイディング専用の下塗り材を塗る必要があり、クリア塗装はできません。
難付着サイディングは年数が経っても「色あせしない」「チョーキングが起きていない」「汚れていない」「コケが発生していない」などの特徴があります。
しかし、見た目は通常のサイディングと変わりないので、一般の方が難付着サイディングか見極めるのは難しいかと思います。
難付着サイディングか確認する方法は「建物の仕様書を確認する」「新築時の外壁材のパンフレットを見る」「家を建ててもらった業者に確認する」などがあります。
難付着サイディングだと確証なく塗装してしまうと、塗装がすぐに剥がれてしまう恐れがありますので、必ず塗装しても問題ないサイディングなのか確認をとってから塗装工事を行いましょう。
サイディングのメンテナンス方法についてはこちらの「サイディング外壁のメンテナンス方法は?」をご覧ください。
【コーキングの上に塗装すると変色する恐れがある】
クリア塗装の場合、コーキングの上に塗装すると変色する恐れがあります。クリア塗料の注意書きにも、コーキングの上に塗装しないように記載がありますのでご注意ください。
塗料の成分とコーキングの成分が化学反応を起こし、ベタつきや変色を起こしてしまうのをブリード現象と呼びます。現在では技術も向上してブリード現象を抑制する「ノンブリードタイプのコーキング」も登場しました。
クリア塗料は施工上の注意事項としてコーキング面への塗装を避けるように記載がありますので、塗料とコーキングの相性に問題がないか確認が必要です。
【クリア塗装をお考えの方は、まずは建物診断を行いましょう!】
ここまでクリア塗装についてお伝えしてきました。サイディングの柄が気に入っている方は、ぜひクリア塗装をおすすめしたいです。
クリア塗装はサイディングの劣化が表面にでてきてしまう恐れがありますので、早めに塗装工事に動き出すことが大事です。
とはいえ、クリア塗装が可能か、クリア塗装が適しているかなどは、一般の方が中々判断するのは難しいかと思います。
また、クリア塗装ができる範囲で劣化が留まっているかはプロの判断が必要かと思います。
もし、クリア塗装をお考えの方は、劣化が進む前に一度塗装業者にサイディングの状態を見てもらうことです。
劣化が進んでしまっては、クリア塗装ができなくなってしまいますから、少しでも気になることがあったら放置せずに塗装業者にお見せください。
当社は無料で建物診断を行っておりますので、外壁塗装工事をお考えの方はぜひご相談ください!
無料診断についてはこちらの「現地見積について」をご覧ください。
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