トタンとは亜鉛メッキ鋼板のことです。
亜鉛は犠牲防食作用があり、亜鉛が先に溶け出して鉄の錆を防ぐ特徴があります。
トタン屋根というと現在では少なくなりましたが、瓦棒屋根のことを指します。
トタン屋根は年数の経過で劣化して錆びやすくなりますので、定期的に塗装などのメンテナンスを行う必要があります。
こちらはトタン屋根のメンテナンス方法について解説いたします。
そもそもトタン屋根とはどんな屋根？
トタン屋根は昔から用いられている金属屋根の一つ。
住宅から工場、倉庫などに用いられており、コストが安価で緩勾配でも対応できます。
また、軽量なため、耐震性にも優れています。
現在では立平葺きや横葺きが主流になりましたが、塗装工事ではまだまだ工事させていただくことが多い屋根です。
トタンとは冒頭でもお伝えしたように亜鉛メッキ鋼板のことです。
メッキとあるように、薄い鋼板に亜鉛メッキが施されている金属です。
トタン屋根の種類
トタン屋根は、工法や形状によって種類があります。
主に、
瓦棒葺き
波板トタン
などの種類があります。
上の画像は瓦棒葺きトタン屋根です。
最近主流のガルバリウム鋼板もトタンと同じメッキ鋼板の一つです。
ただし、メッキの構成が違い、ガルバリウムはアルミニウム＋亜鉛＋ケイ素で構成されています。
従来のトタンと比べると錆びにくく、非常に優れた耐久性を誇ります。
見た目はトタンと似ていますが、長く使用しているとその違いがはっきりと分かります。
ガルバリウム鋼板は1972年にアメリカ合衆国のベスレヘム・スチールが開発し、日本では1982年に発売されています。
トタン屋根の特徴
次に、トタン屋根の特徴を見てみましょう。
メリット
・コストが安価
・軽量で耐震性に優れている
トタン屋根は材料費・施工費ともに安価であること。
イニシャルコストを抑えられますので、費用を安くしたい方にメリットが大きいです。
また、金属屋根特有である軽量さから、建物への負担が小さくて耐震性に優れています。
継ぎ目が少ないことも高いポイントでして、雨漏りしづらい素材とも言えます。
デメリット
・表面温度が上昇しやすく、断熱性が低い
・雨音が伝わりやすい
・錆びやすい
・メンテナンス頻度が高い
建材に使われる金属のほとんどに言えますが、熱伝導が高く、断熱性が低い欠点があります。
とくに夏の季節は表面温度が60℃以上にも昇るため、断熱性が劣る建物の場合、室内温度にも影響が出てしまいます。
屋根の表面温度の上昇は遮熱塗料で改善できる場合があります。
遮熱塗料についてはこちらの「遮熱塗料ってどんな塗料？断熱塗料との違いや効果を解説」をご覧ください。
トタン屋根は遮音性が低いこともデメリット。
打ちつける音がお隣にも届いてしまう可能性があります。
トタンは経年劣化でメッキや塗装が摩耗すると水や空気に触れやすくなって錆びてしまいます。
錆を防ぐには定期的に塗装をする必要があり、塗装する塗料によりますが、10年程度が塗り替え時期の目安となります。
トタン屋根のメンテナンス方法
トタン屋根のメンテナンスは状況によって変わります。
メンテナンス方法は「塗装」「葺き替え」「カバー工法」があります。
①トタン屋根の塗装 約20~70万円
色褪せやチョーキング、塗膜の剥がれなどの症状は屋根塗装をご検討ください。
メッキや塗装が摩耗した状態は、錆を発生させやすいので、なるべく放置しないことが大切です。
屋根が錆びてしまうと穴が開いて雨漏りを引き起こす原因になります。
塗装時期は10年程度が目安ですが、太陽光や風雨の影響を受けやすい場所ですから、色褪せや汚れなどの劣化症状もよく見ておく必要があります。
②トタン屋根のカバー工法・葺き替え工事 約60~250万円
錆の進行、穴が開いている、ルーフィングの寿命などは塗装では対応できます。
屋根そのものを新しくする必要がありますので、「葺き替え工事」または「カバー工法」をご検討ください。
カバー工法は古い屋根の上に新しい屋根を葺く工法。
重ね葺きとも呼びます。
解体が最小限ですので、コストを抑えて屋根を新しくできます。
ただし、下地の状態は既存屋根で隠れてしまうため、下層にあるところまで修理することはできません。
劣化が激しい場合やすでに雨漏りしている場合は、後々問題を起こすリスクがありますので、カバー工法ではなく、葺き替え工事をご検討していただくことになります。
葺き替え工事は既存屋根を剥がしてから野地板、ルーフィング、屋根材、屋根板金など一式新しくする工事です。
もし、下地が腐食している場合は、カバー工法では補修できませんでしたが、葺き替えなら下地を補修することが可能です。
古い部分は修繕されますから、長期的に見ても安心できるメンテナンス方法です。
デメリットを挙げるとしたら、カバー工法よりもコストが掛かること。
劣化が激しく、大掛かりな工事になれば数百万円掛かる場合もあります。
③トタン屋根の部分修理 約15~20万円
部分的に傷んでいる場合、納まり上、支障がなければ部分的に修理することも可能です。
部分修理ならコストを抑えられますが、高所作業となりますので、足場が必要になり、15～20万円ほど費用が掛かってしまいます。
屋根の状態や年数の経過も考慮して、必要であれば屋根全体を工事したほうがトータルコストが安くなる場合もあります。
トタン屋根の応急処置
基本的に屋根の工事は高所作業となり、転落の危険性がありますので、一人では行わないことです。
年数が経っていると汚れで滑りやすくなってもいますので、応急処置とはいえ、プロの業者に依頼することをおすすめします。
雨漏りに関することは尚更です。
無闇に防水テープやアルミテープで止水しようとすると水の流れが変わって被害を拡大させてしまうかもしれません。
屋根に関しては一人で行おうとはせず、プロの業者にぜひ任せていただきたいです。
東京外壁塗装専門店は無料診断を行っておりますので、お住まいのことでなにかお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
“mu”
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