トタンとは亜鉛メッキ鋼板のことです。
昔から屋根や外壁に用いられており、安価で定期的に塗装をすれば長持ちします。
新築で採用されることは少なくなりましたが、離れや倉庫、工場などではまだまだ用いられることの多い建材。
塗装工事でもよく施工させていただくことがあります。
本日は、トタン外壁の塗装や補修などメンテナンスで大事なポイントを解説いたします。
トタンの特徴と種類
トタンの特徴 メリット・デメリット
トタンとは鋼板に亜鉛をメッキコーティングした金属です。
先に亜鉛が溶けて酸化しやすい鋼板を保護する犠牲防食作用という特徴があります。
【メリット】 | 【デメリット】 |
・価格が安い ・軽量で耐震性に優れる ・施工が容易 ・定期的に塗装すれば長持ちする |
・熱に弱い ・錆が発生する |
トタン外壁が普及したのは1970年代〜1990年代頃にかけてです。
カラートタンまたはプリント鋼板といった様々なカラーや木目柄を施したトタンも登場しました。
モルタル外壁のようなクラックが起きる心配がなく、軽量で耐震性にも優れているため、今でも安心して使える建材です。
ただし、現在ではさらに耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流になっていること、トタンの耐用年数が15〜20年程度となっているため、主要な建物で採用されることは少なくなりました。
トタンはガルバリウム鋼板と比べると錆びやすいですが、定期的に塗装すれば長持ちします。
経年劣化したトタンはいろいろと不具合が発生していますので、状態が悪くなっているところを補強してから塗装を行いください。
トタンの種類
トタンは波板のイメージが強いですが、他にもいろいろな種類があります。
プリント鋼板・カラー鋼板
「木目柄や石目柄などをトタンに印刷したのがプリント鋼板」、「塗料を塗布したものがカラー鋼板」です。
従来のトタンのイメージを払拭し、デザイン性の幅を広げた建材です。
波トタン
最もポピュラーなトタンでして、波型に成形されています。
波の高さや幅に種類があり、波が大きなものを「大波」、波が小さなものを「小波」といいます。
角波トタン
トタンの凸部が山形や角型に加工されています。
工場や倉庫などによく使用され、強度が高い特徴があります。
リブ波トタン
リブ形状に成型されたトタン。
山の盛り上がりが小さく、平面が強調されるスタイリッシュな印象を受ける特徴があります。
端部はハゼになっており、ハゼの部分を噛み合わせて接合させる雨漏りしにくい構造になっています。
スパンドレルトタン
接合のためのビスや釘頭が隠れる特殊な形状のトタン。
端部を重ねて接合するため、ビスや釘などが雨に当たりにくい構造になっています。
塗装しにくい形状で、継ぎ目は塗り忘れに注意する必要があります。
トタン外壁によく見られる劣化症状
釘が抜けてトタンがバタバタと煽られる
トタンは内部に下地材を取り付け、そこに釘を打って張ってあります。
経年劣化で釘穴が広がり、風を受けてトタンがバタバタと煽られてしまうことが起きています。
熱膨張と収縮で釘穴が次第に広がり、下地も劣化してきます。
そのまま塗装しても不具合が出てしまうので、トタンを補強してから塗装する必要があります。
トタンが錆びている・穴が開いている
トタンが摩耗すると錆びやすくなります。
一度錆びるとそこからどんどんと広げ、最終的には穴が開いたり、朽ちてしまったりします。
サビは塗装の付着力を低下させますので、ケレンを行なってできるかぎりサビを落とす必要があります。
ケレンを行なっても対処できない場合は、トタンを新しく張り替えてください。
傷や打痕など変形している
トタンなどの金属系の外装材は衝撃に弱い欠点があります。
飛来物や砂埃などで打痕、擦り傷をつけます。
大きく変形している場合は、継ぎ目に隙間ができてしまうので、新しく張り替えることをおすすめします。
トタン外壁のメンテナンス方法
外壁塗装
トタンは定期的に塗装すれば長持ちします。
色褪せやチョーキングなどの劣化初期の段階で塗装していただくことをおすすめします。
錆びてしまうと塗装が付着しにくくなり、穴が開いてしまうと雨漏りを起こすリスクを高めます。
10年ほどが塗り替え時期となりますが、釘が抜けているなどの不具合も出ていますので、塗装する前にしっかりと補強しておくことが大切です。
トタンで隠れてしまって分かりにくかもしれませんが、トタンを固定している下地材も傷んでいる可能性があります。
モルタル外壁ほど解体する手間は掛かりませんので、下地が傷んでいる場合は、新しく交換していただくことをおすすめします。
外壁の張り替え
トタンがひどく劣化している場合は、新しく張り替えることをご検討ください。
無理に塗装で対応しようとすると、短期間で塗装が剥がれてしまい、余計な費用が発生する可能性があります。
現在ではガルバリウム鋼板が主流です。
トタンよりも錆びにくく、基本的に塗装不要なので、メンテナンスもしやすくなっています。
価格は高くなりますが、長い目で見るとコストを抑えられます。
ガルバリウム鋼板についてはこちらの「30年耐久のガルバリウム屋根」をご覧ください。
トタン外壁を塗装するときは塗装前に補修を行いください!
前項でもお伝えしましたが、塗装が必要になる頃には釘抜けや下地材の劣化、シーリングのひび割れなど色々と不具合が出ています。
外観上なら塗装で隠せますが、それでは根本的な改善にはならず、後々トラブルを起こしてしまいます。
トタン外壁を塗装するときは、こちらの補修工事が必要かよくご確認ください。
・釘抜け
・下地材の劣化
・トタンの張り替え
・シーリング処理
東京外壁塗装専門店は、お客様からご相談をいただいた後に建物の状態を細かく調査させていただいております。
診断結果をもとにお客様のご要望も踏まえて最適な工事プランをご提案させていただきます。
建物診断は無料で実施しておりますので、お住まいのメンテナンスのことでなにかお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
お客様のご期待に応えられるように最善を尽くしてまいります。
無料診断はこちらの「現地見積について」をご覧ください。
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