「塗装したのにすぐに剥がれてきた」
このような声をお聞きすることがあります。塗装がすぐに剥がれてしまったのはもしかすると下地処理が原因かもしれません。
下地処理とは塗装をする前に行っておく作業のことですが、塗装の耐久性に非常に関わってきます。これから塗装工事をされる方は、ぜひ下地処理を意識していただきたいです。本日は下地処理の重要性と下地処理の種類についてお伝えしていきたいと思います!
【外壁・屋根の塗装工事で下地処理が重要な理由】
下地とは塗装する面のことですが、塗装はこの下地に密着していることで保つことができます。(なにも覆われていない素材の状態を素地と呼びます)
下地はこれまでの汚れや剥がれかけている古くなった塗膜が付着している状態です。また、劣化した下地は塗料の吸い込みも多くなるため、均一な塗膜を付けにくくなっています。
劣化症状についてはこちらの「外壁塗装は必要?建物の劣化症状を解説します!」をご覧ください。
そのため下地が荒れている状態で塗装してしまうと「塗装がすぐに剥がれる」「塗料の吸い込みが多くムラができて見栄えが悪い」ということが起きてしまいます。
下地処理は塗装をする前に行うはじめの作業です。一番最初の作業からつまづいてしまったらこの後に行う塗装作業も意味がなくなってしまいます。
これから塗装工事をされる方は、下地処理は塗装の耐久性を左右するということをぜひ覚えておきましょう。
【下地処理の種類】
下地処理の作業は一つだけではありません。下地処理の中にいくつもの作業が含まれています。まず外壁塗装の工程をチェックしていきましょう。
【塗装工事の流れ】
1:足場設置
2:高圧洗浄
3:下地処理
4:下塗り
5:中塗り
6:上塗り
※高圧洗浄も下地処理の一つです。
建物は風雨にさらされて汚れの付着やさまざまな劣化症状が出ています。このまま塗装してもすぐに剥がれてしまいますから、塗装がつきやすい状態に調整していくのが下地処理です。
それでは下地処理にはどんな作業があるのかお伝えしていきます。
【高圧洗浄】
建物は埃やチリ、カビ、苔などの不純物が付着しています。これらを手作業で落としていくのは手間と時間もかかるため、足場を設置した後は高圧洗浄機で汚れを洗い落としていきます。
最近では家庭用の高圧洗浄機もホームセンターで見かけるようになり一般的になりました。高圧洗浄機は洗浄水に水圧をかけているためこびりついたしつこい汚れもきれいに落とすことができます。汚れなどの不純物を洗い流すことで塗装が密着しやすくなります。
高圧洗浄については「外壁塗装で高圧洗浄をする理由を解説します!」で詳しく解説しております。良ければこちらもご覧になってください。
【コーキング(シーリング)工事】
コーキング(シーリングとも呼びます)は建物に生じる隙間を塞ぐ充填材です。気密性、防水性を保つために必要な材料でして塗装工事をするときはコーキングも新しくしておくことが大切です。
コーキングが劣化するとひび割れや破断などの症状がでて水の侵入口を作ります。雨漏りの原因にもなり注意が必要です。コーキングが打たれているところは窓や玄関などの開口部、換気口などの部材の取り合い部、サイディングやALCなどの外壁目地などがあります。
コーキング工事については「コーキングの役割と施工の流れ。外壁塗装とセットで行いましょう!」で詳しく解説しております。
【ひび割れ補修】
外壁のひび割れのことをクラックと呼んでいます。クラックには損傷の程度で「構造クラック」と「ヘアークラック」に分けられています。損傷具合に合わせて適切な補修が必要ですが、塗装するときはひび割れているところを事前に補修しておくことが大切です。
損傷部を残すと下地から塗装が浮く可能性があり、後々トラブルを起こす原因になります。塗装をしてしまえばひび割れは隠れてしまって見栄えには影響しませんが、塗装の耐久性に関わりますので、かならず塗装前にひび割れ補修をしておきましょう。
【棟板金の補修】
棟板金とは屋根の棟に取り付けられている板金のことです。(棟とは屋根の最上部にある頂点を指します)屋根は風にあおられるため棟板金が飛ばされてしまう被害が起きています。棟板金が飛ばされてしまうと周辺の建物を傷付けてしまう恐れがありますので屋根塗装をするときは棟板金も一緒に補修しておきましょう。
棟板金の補修は「釘の再打ち込み」「接合部のコーキング打設」「下地補修」「棟板金の交換」などがあります。
棟板金の修理についてはこちらの「棟板金の劣化原因と修理方法を解説。屋根工事や点検時の注意点も!」をご覧ください。
【ケレン】
ケレンはサンドペーパーやスクレーパーなどの手工具やディスクサンダーなどの電気工具を用いて塗布面を研磨する作業です。ケレンには塗布面を整えて塗装の密着性を高め、荒れている下地を平滑にし、見栄えを美しくする目的があります。下地から塗装が浮いている場合や鉄部に錆が発生している場合は、塗装の密着性を落とす要因となるため、塗装前にケレンで除去します。
【手抜き工事を防ぐ!下地処理がちゃんとされているかチェック】
下地処理は塗装が仕上がってしまうと隠れてしまって見えなくなります。したがって下地処理を省いて手抜き工事をする悪徳業者も存在します。
下地処理をしなかったとはいえ、数日で塗装が剥がれるとはかぎらず数か月、もしかすると一年後に塗装が剥がれてくる可能性もあります。数日で症状が出てくるのなら指摘しやすいですが、しばらく期間が経ってしまうと言い出しにくかったり、業者とのやりとりなどの手間で億劫な気分になってしまうかもしれません。
ですからこのような被害にあわないためにも手抜き工事を防ぐ対策をしておくことが大切です。
手抜き工事を防ぐには以下の対策をしましょう。
【手抜き工事を防ぐ対策】
・見積もりに下地処理が書かれているか確認
・業者から下地処理について詳しく説明をもらう(全体的な施工内容も教えてもらいましょう)
・工程ごとの施工写真を撮ってもらう
最初のステップとして見積もりの内訳が曖昧な業者は要注意です。施工内容や材料名、メーカー名などできるだけ詳しく記載されていることが大切です。
見積もりについてはこちらの「外壁塗装・屋根塗装の相場価格」をご覧ください。
下地処理がちゃんとされているか確認するには、工程ごとの施工写真を撮ってもらうことです。塗装してしまうと下地処理だけでなく、下塗りは上塗り回数も確認ができなくなります。施工写真があれば各工程の進捗状況がわかり安心です。
当社はお客様が安心して工事をおまかせしてただけるように診断報告書や作業報告、工程写真のお渡し、保証書の発行などの実施を徹底しております。
当社についてはこちらの「当社の強み」をご覧ください。
建物診断は無料で実施しておりますので、お家のことでお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
無料診断はこちらの「現地見積について」をご覧ください。
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