最近では見かけることが少なくなりましたが、住宅から倉庫、工場、離れなど様々な建物に使われていた外壁がトタンです。
トタンは安価で施工が容易なところが多く採用されていた理由の一つ。
新しく採用される機会は減っていますが、まだまだ塗装させていただくことが多い外壁材です。
トタン外壁は定期的に塗装しないと錆びてしまいます。
本記事では、トタン外壁の塗装や塗装するタイミング、塗装するときに行なっておきたい補修などをご紹介させていただきます!
トタン外壁は錆びる前に塗装しましょう!
トタンとは亜鉛をメッキした薄い鉄板のことです。
一般的に鉄と呼ばれいるのは炭素などを加えた「鋼」を指します。
鋼の板状にしたものが「鋼板」でして、それを亜鉛でメッキしたのがトタンです。
トタンは「亜鉛メッキ鋼板」のことで、亜鉛の犠牲防食作用によって鉄よりも錆びにくい特徴があります。
トタンは1900年あたりに普及するようになり、数は少なくなりましたが、いまでも流通する建材です。
錆びにくいとはいえ、経年劣化でメッキが摩耗すると錆の原因となる空気に触れやすくなり、そのまま放っておくと錆びてしまいます。
トタンが錆びるのを防ぐために行うのが「塗装」です。
腐食が進むと塗装だけでは対応できなくなってしまうので、適切な時期に塗装をご計画ください。
トタン外壁についてはこちらの「トタン外壁の特徴と種類、メンテナンス方法を解説」もぜひご一緒にご覧ください。
トタン外壁の塗装が必要な劣化症状
塗装をするなら劣化症状を見逃さないことが大切です。
トタンが錆びてしまうと朽ちて穴があいてしまうので、症状がひどくなる前に対処しましょう。
トタン外壁の色が褪せてきている
色褪せは劣化の初期症状です。
このあたりなら、まだメッキが機能しているため、鋼板部分は守られています。
まだ軽い症状ですので、できたらこのタイミングで塗装していただくのが理想です。
外壁に触れると粉状のものが付く(チョーキング現象)
手に触れたときに粉状のものが付く場合は、チョーキング現象が起きている証拠です。
チョーキング現象とは、塗装が摩耗して顔料が表面に浮き出てくる現象のことです。
すでに塗装している場合に起きる現象でして、こちらも塗装を考えていただくタイミングです。
まだ初期の症状ですので、焦らなくても大丈夫ですが、これから劣化を早める段階になるため、なるべく長い期間放置しないことをおすすめします。
釘が抜けている又は抜けかけている
トタンは下地に釘を打ちつけて固定しています。
この釘が経年劣化で抜けてきます。
釘が抜けてくる原因は、振動や衝撃などの建物の動きや熱によるトタンの膨張・収縮を繰り返すことです。
釘が抜けてくると、その釘穴から水が流れ込み内部から状態を悪くさせます。
外壁内部には下地や土台、柱などがありますので、水に濡れて腐食を起こすと大変です。
シロアリを寄せつける原因にもなりますので要注意です。
トタン外壁を塗装するときに行なっておきたい補修
劣化が進んでいる場合は、塗装と一緒に補修も行っておくことが大切です。
損傷がある状態をそのままに塗装しても根本的な改善に繋がりませんので、必ず塗装と一緒に補修も行いましょう。
釘の再打ち込み
釘が抜けていたり、抜けかけていたりする場合は、塗装する前に釘を再打ち込みしてください。
釘を打ちつけてもすぐに抜けたり、下地に効いている様子が見えない場合は、下地から交換する必要があります。
下地の補強
下地が腐食を起こしていたり、劣化が進んで下地としての機能が損なわれていたりする場合は、下地から交換する必要があります。
下地を交換する際にトタンが邪魔するため、下地交換と一緒にトタンの張り替えも行います。
すべてのトタンを張り替える必要はなく、下地交換する範囲で大丈夫です。
劣化が激しい場合は、トタン外壁の張り替え補修
トタン全体が錆びている、トタンに穴が開いている、腐食によってトタンが薄くなっているなどの劣化症状が激しい場合は、トタンそのものを張り替える必要があります。
トタンを剥がすと内部の状況を見れますので、柱や土台など大事な構造体の状態も確認し、状態に応じて補強などを行なっておくことをおすすめします。
トタン外壁を塗装するときに大事なポイント
ケレンで不純物を除去する
塗装する面に錆や汚れ、古くなった塗膜など不純物が残っていると塗装の保ちが悪くなります。
ケレンを行なって塗装が密着しやすい状態に下地処理することが重要です。
下地処理についてはこちらの「外壁塗装・屋根塗装の下地処理が重要な理由」をご覧ください。
錆の侵食を防ぐ錆止め塗装
トタンが錆びている場合は、下塗りに錆止めを塗ります。
錆をもとの状態に戻すことはできませんが、これ以上の腐食を抑えることができます。
錆そのものは塗装の付きが悪いため、できるかぎりケレンで錆を除去してから錆止めを塗ります。
鉄部塗装についてはこちらの「鉄部は塗装した方がいい?鉄部に含まれる箇所と塗装する理由」をご覧ください。
トタン外壁を塗装するタイミングは10年目が目安
トタン外壁は定期的に塗装しないと錆びてしまいます。
塗装を考えていただくタイミングは、「トタン外壁の塗装が必要な劣化症状」で挙げた劣化症状を目安にすることが一つ、もう一つの目安が「年数の経過」です。
一般的にトタン外壁の塗装は10年目あたりが目安となりますので、劣化症状も一緒に見て、総合的な判断で塗装するタイミングをご検討ください。
東京外壁塗装専門店は建物診断や見積もりを無料で実施しております。
お住まいの状態や塗装する時期など気になっている方は、診断させていただきますのでお気軽にご相談ください。
無料診断はこちらの「現地見積について」をご覧ください。
“mu”
江戸川区、葛飾区、江東区で、塗装工事、屋根工事のことなら、東京外壁塗装専門店へお気軽にご相談ください。