塗装工事の「3回塗り」というフレーズが大きいためでしょうか。塗装は塗膜の厚みが大切なことがあまり知られていません。

塗料は性能を最大限発揮できるように、細かく施工方法が指示されています。
この仕様書を施工マニュアルと呼んでいます。その施工マニュアルには塗布量（塗膜厚）というのがあります。

塗料にはちゃんと必要な塗膜厚がメーカーから指示されているのです。

3回塗ったとしても薄く塗っていたらどうでしょうか？

当然ですが、塗膜も薄くなってしまいます。メーカーが提示する性能は仕様通りに施工された塗膜のことです。塗膜厚が確保されていなければ、メーカーが提示する性能は発揮することができないばかり、耐久性が落ちて短期間で不具合が起きるかもしれません。

このように、もし業者が3回塗りを押してきたら、見積もりをよく確認してください。
見積もりは、どんな工事をするかを示す書類でして、そこには塗料の種類や工事内容、塗装面積などが書いてあります。
費用の算出が正確なら塗料メーカーの仕様書に基づいて塗料の使用料を算出しているはずです。

すべてを細かくチェックし、的確に見極めていくのは大変かと思います。ですから、一社だけに見積もりを依頼するのではなく、2〜3社ほどにも見積もりをご依頼ください（複数社に見積もりを依頼することを「相見積もり」といいます）。

複数の業者の見積もりがあれば費用だけでなく、工事内容も比較でき、気になるところや怪しいと感じたところを他の業者に相談することができます。曖昧な計算方法で出している見積もりは、必ず他の見積もりと違うところがはっきり出てきます。

比較できるものがあれば、違いも気づきやすいですので、見積もりを依頼するときは他の業者にもお声がけください（3社以上頼んでしまうと、今度は比較しにくくなってしまいますので気をつけてくださいね）。