前回の記事で葛飾区S様邸の施工紹介は終わっていますが、掲載した写真でぜひ知っていただきたい項目があったので紹介いたします。
気になった方もおられるかと思いますが、この屋根と屋根の間に挟んである道具には重要な役割があります。
これは「雪止め金具」と言います。
その名の通り、屋根からの落雪が起きにくくなるという道具です。
主に積雪の多い地域で用いられることが多いのですが、東京でもつけてほしいという要望をいただくことがあります。
東京でも年に数回雪が降りますし、屋根に積もることも多々あります。
人口の多い東京では落雪が起きた場合に、
道路に通行人がいる場合も少なくありませんし、隣地雪がなだれ込んでしまう場合もありますので用心に越したことはありません。
万が一に備えて、屋根塗装の際には検討してみるのも良いかと思います。
また、屋根と屋根の隙間に入れるもので「タスペーサー」と言われる道具があります。
これは塗装の際に使用するもので、屋根と屋根の間に隙間を作るものです。
本来この隙間は雨水が入り込んだり、結露が発生した場合でも
隙間から水分を排出される役割を持っています。
この隙間が塗料が埋まってしまうと、それがうまく機能しません。
水分をため込んで、雨漏りに繋がってしまいます。
そのためにタスペーサーを挟んで、塗料が隙間を埋めてしまうことを防いでいるのです。
ちなみに、昔は塗装が終わった後「縁切り」という工程がありました。
隙間を塞いでしまっている塗料をカッターで切っていく作業で、タスペーサーを使用する以前は手間と時間のかかる作業でした。
塗装工事にはたくさんの工程と道具を使用します。
気軽に行えるものではありませんので、一度のメンテンスでできる限りの修繕と対策をしておきたいと思います。
知っていることが多ければ、その業者が細かいところまで提示してくれているかどうかという判断材料にもなりますので、頭の片隅にでも入れていただけると良いかと思います。